<目次>
がん幹細胞
がん予防10か条(世界がん研究基金)
がんを防ぐための12か条(日本国立がんセンター)
カプサイシンががんの発生促進、建国大教授らが解明
携帯電話の使用が脳腫瘍のリスクを高める可能性は否定できない
ガン関連の論文
ガン関連の話題・ニュースアーカイブ
がん患者は血中アミノ酸濃度バランスが有意に変化
がん予防新ガイドライン
がん幹細胞
がん幹細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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がん幹細胞(がんかんさいぼう)は、がん細胞のうち幹細胞の性質をもった細胞。体内のすべての臓器や組織は、臓器・組織ごとにそれぞれの元となる細胞が分裂してつくられる。この元となる細胞(幹細胞)は、分裂して自分と同じ細胞を作り出すことができ(自己複製能)、またいろいろな細胞に分化できる(多分化能)という二つの重要な性質を持ち、この性質により傷ついた組織を修復したり、成長期に組織を大きくしたりできる。がんにおいても、幹細胞の性質をもったごく少数のがん細胞(がん幹細胞)を起源としてがんが発生するのではないかという仮説があり、これをがん幹細胞仮説という。がん幹細胞は1997年、急性骨髄性白血病においてはじめて同定され[1]、その後2000年代になって様々ながんにおいてがん幹細胞が発見されたとの報告が相次いでいる。
以下 癌研究所のHPより転載
大腸がん、膵がんを含めた多くのがん種において、幹細胞が存在する事が証明されている。
転移がんとがん幹細胞の間には幾つかの類似性が指摘されており、転移を引き起こす細胞の本体はがん幹細胞である可能性が示唆されている。
がん予防10か条(世界がん研究基金)
| 項目 | 目標 | 推奨 |
| 肥満 | BMIは21-23の範囲に維持 | 標準体重の維持 |
| 運動 |
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毎日少なくとも30分の運動 |
| 体重を増やす飲食物 |
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高エネルギーの食べものや砂糖入り飲料やフルーツジュース、ファーストフードの摂取を制限する。推奨飲料は水や茶や無糖コーヒー |
| 植物性食品 | 毎日少なくとも600gの野菜や果物と、少なくとも25グラムの食物繊維を摂取するための精白されていない穀物である全粒穀物と豆を食べる。 | 毎日400g以上の野菜や果物と、全粒穀物と豆を食べる。精白された穀物などを制限する。 |
| 動物性食品 |
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赤肉(牛・豚・羊)を制限し、加工肉(ハム、ベーコン、サラミ、燻製肉、熟成肉、塩蔵肉)は避ける。赤肉より、鶏肉や魚が推奨される。ゴール:赤肉は週300g以下に。推奨:赤肉は週500g以下に。乳製品は議論があるため推奨されていない。 |
| アルコール |
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男性は1日2杯、女性は1日1杯まで。 |
| 保存、調理 | 塩分摂取量を1日に5g以下に。 | 塩辛い食べものを避ける。塩分摂取量を1日に6g以下に。カビのある穀物や豆を避ける。 |
| サプリメント | サプリメントなしで栄養が満たせる。 | がん予防のためにサプリメントにたよらない。 |
| 母乳哺育 |
|
6か月、母乳哺育をする。これは母親を主に乳がんから、子供を肥満や病気から守る。 |
| タバコの喫煙 | 禁煙 |
|
がんを防ぐための12か条(日本国立がんセンター)
1978年、日本の国立がんセンター(現・独立行政法人国立がん研究センター)は「がんを防ぐための12ヵ条を提唱しています。
1.バランスのとれた栄養をとる(好き嫌いや偏食をつつしむ)
2.毎日、変化のある食生活を(同じ食品ばかり食べない)
3.食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに
4.お酒はほどほどに(強い酒や飲酒中のタバコは極力控える)
5.たばこは吸わないように(受動喫煙は危険)
6.食べものから適量のビタミンと食物繊維を摂る(自然の食品の中からしっかりとる)
7.塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから
8.焦げた部分はさける
9.かびの生えたものに注意(輸入ピーナッツやとうもろこしに要注意)
10.日光に当たりすぎない
11.適度に運動をする(ストレスに注意)
12.体を清潔に
カプサイシンががんの発生促進、建国大教授らが解明
【ソウル6日聯合ニュース】各国で料理に愛用されているトウガラシの辛味成分で鎮痛剤にも利用されるカプサイシンが、がんの発生を促進するとの研究結果が出た。
建国大学が6日に明らかにしたところによると、同大学特性化学部生命工学科の李基ウォン(イ・ギウォン)教授、ソウル大学の李炯周(イ・ヒョンジュ)教授、米ミネソタ大学のアン・ボード教授が共同で研究を行い、カプサイシンががん誘発タンパク質となる上皮成長因子受容体(EGFR)の活性を誘導し、炎症の誘発およびがんの発生に重要なタンパク質(COX−2)を発現させることで、皮膚がんなどを促進することを、マウス実験で証明した。
今回の研究で、皮膚に塗る局所用鎮痛剤に用いられるだけでなく、がん細胞の死滅を誘導する効果が立証されていたカプサイシンが、がん発生を促進するプロセスを明らかになり、注目される。
特に、痛みを和らげる上で重要なタンパク質TRPV1など、がん抑制物質が相対的に不足した成人の場合、カプサイシンの大量摂取ががん発生を大きく促進しかねないこともわかった。
ただ、カプサイシンだけを調理した場合は、TRPV1遺伝子が存在するマウス、不足したマウスともがん発生を誘発しなかった。このことから、カプサイシンはそれ自体ががん誘発物質なのではなく、がん発生を促進する機能を備えているということだと、研究陣は伝えた。
また、トウガラシの場合はカプサイシン以外にも多くのビタミンCをはじめクェルセチン、カロテノイドなど有益な生理活性成分が大量に含まれており、この研究結果をトウガラシに一般化して解釈することはできないとしている。
研究結果は、米国がん研究協会が発行する学術誌「キャンサー・リサーチ」9月号に記載された。
japanese@yna.co.kr
携帯電話の使用が脳腫瘍のリスクを高める可能性は否定できない
世界保健機関(WHO)はこのほど、携帯電話の使用を、「ヒトに対して発がん性があるかもしれない」のリストに加えた。WHOがこのリストに載せているものには、携帯電話以外に、266種類の放射線源や化学物質(ある種の農薬やガソリンなど)があり、コーヒー(膀胱(ぼうこう)がんの原因になるおそれがあるとされる)なども含まれている。
WHOの外部組織、国際がん研究機関(IARC)は、5月24日から31日にかけて非公開の会議を開き、長時間にわたる携帯電話の使用が脳腫瘍のリスクを高める可能性は否定できないと発表した。IARCの公式見解は、常に発表されたデータを基礎にしており、強い影響力を持つ。IARCは定期的に専門家グループを招集して、化学物質や放射線源の発がん性に関する証拠の評価を行い、「発がん性がある」「おそらく発がん性がある」「発がん性があるかもしれない」「分類不能」に分類している。今回の会議では、ラジオやテレビの送信機、携帯電話を含む高周波電磁場への曝露(ばくろ)に関連した発がん性の危険の評価を行った。(Nature 2011-06-01 )
ガン関連の論文
ガン関連の話題・ニュースアーカイブ
1.英国で40代を中心に口腔がんの患者が「驚くべき」増加
2.遺伝子異常と、がんとの間に初めて相関性が確認された
3.2つの癌タンパク質が協力して重要な腫瘍抑制因子を破壊
4.肺ガンを吐いた息で診断できるセンサー
5.血液検査でガンに向かう肝炎の進行度を測定
6.肥満が原因でがんを発症
7.超極小磁気ディスクを使ってがん細胞を破壊
8.染色体の異常な分離ががんを誘発
9.ナノセンサーで20分でがんを発見
10.再発白血病に対する治験で遺伝子治療を開始
11.有酸素運動の習慣でがん死亡リスク軽減
12.紫外線による遺伝子の損傷を乗り越えて複製する新しいDNAポリメラーゼを発見
がん患者は血中アミノ酸濃度バランスが有意に変化
味の素ら、がん患者と健常者では血中アミノ酸濃度バランスが異なると発表
2011/09/09
味の素と神奈川県立がんセンターは9月8日、がん患者は健常者と比較して「血中アミノ酸濃度バランス」が有意に変化していることなどを共同で発表した。その変化は早期がん患者からも認められること、および血中アミノ酸濃度を変数とした「多変量解析」により、がんの早期発見への応用が可能であることなども明らかにしている。研究成果は、9月7日(米国時間)に米オンライン学術ジャーナル「PLoS ONE」に掲載された。
味の素では、血中アミノ酸濃度のバランスの変動を統計学的に解析・指標化し、健康状態や持病のリスクを明確にする「アミノインデックス技術」の研究開発を行っている。血中アミノ酸濃度は、生体の恒常性維持機能により一定に制御されるが、種々の疾患においてはバランスが崩れ、健常者と比較して変化していることが多くの論文でこれまで報告されている。ただし、これまでのがん患者における血中アミノ酸濃度の変化についての研究は、小規模に留まっていた。
しかし今回の研究では、複数の病院や人間ドックから早期がん患者を含めて大規模に臨床症例の収集を実施。血中アミノ酸濃度バランスを測定することにより、がん患者と健常者とを判別する可能性を検証するための症例対照研究が行われた。
今回の研究では、5種類のがん(肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、前立腺がん)について調査。がん種ごとに130〜200名、合計928名のがん患者と、がん種ごとに対象として650〜1000名、合計4618名の健常者における血中アミノ酸濃度バランスの比較が行われたのである。
その結果、健常者に比べてがん患者は血中アミノ酸濃度バランスが有意に変化していることが判明。また、がん患者における血中アミノ酸濃度バランスの変化には、がん種間で共通するアミノ酸群の変化と、がん種により特徴的に現れるアミノ酸群の変化があることも確認された(画像1)。
画像1。5種類のがん患者の、血中アミノ酸濃度バランスの変化。健常者のアミノ酸濃度バランスが円形の黒実線で表されており、がん患者のものはその相対値として示されている。黒実線の内側の灰色の領域にプロットされるアミノ酸は、健常者よりも低下していることを示し、外側の白い領域にある場合は増加しているという具合。どのがんも健常者に対してかなり増減がある上に、それぞれのがんで特徴的なところが見られる
また、血中アミノ酸濃度バランスの変化は、早期がん患者でも認められることも判明。さらに、多変量解析の一種である判別分析を行うことで得られた判別関数は、がん患者と健常者を「ROC(受信者動作特性)曲線下面積」で0.75以上の制度で判別できることを示す結果も得られている。
ROC曲線下面積とはある検査によって正しく診断される確率を表す指標で、0.5〜1の値を取り、一般に0.7以上で有効な検査、0.8以上になれば優れた検査とみなされるというもの。今回は0.75以上だったので、有効な検査であり、優れた検査に近いといえるわけだ。なお、この判別関数を用いると、早期がん患者でも判別できることが示されている。
今回の研究で得られた知見を応用することで、アミノインデックス技術によって、血液で簡単でいて高い精度で複数のがんの早期発見ができる可能性が出てきたとしている。同社では、今後アミノインデックス技術に関して疾患の対象を拡充していくとともに、血中アミノ酸濃度バランスが変動する機構の解明、ならびに「コホート研究」など、さらなる研究を継続していくとしている。
なお、コホート研究とは疫学研究法の一種で、ある集団を将来にわたって追跡調査を行い、後から発生する疾病を確認するという研究手法のこと。例として、血中アミノ酸濃度バランスの解析結果から疾患リスクが高いと判別された被験者群と、疾患リスクが低いと判別された被験者群というように分類し、将来の疾患発生率の研究を行い、血中アミノ酸濃度バランスとの間にある因果関係を調べるような研究を指す。
がん予防新ガイドライン
がん予防を後押しする環境作りが重要:米学会が新ガイドライン 2012.1.12 , EurekAlert より:
米国がん学会が5年に1度更新している「がん予防のための食事と身体活動ガイドライン2012年版」が発表された。がん予防のために個人がとるべき行動を提示してきた従来のものより、個人が健康的な選択を行えるための社会環境構築の必要性について、一歩踏み込んだ内容となっている。
主要な事項として4項目を挙げている。
1生涯を通じた健康的な体重の達成と維持
・過体重は生涯避けるべきで、今太っている人は少しの減量に健康効果がある。まずはそこからはじめよう。
・日常的に運動を取り入れ、高カロリーな食品や飲料の摂取は控えることが、健康的な体重維持のための重要戦略である。
2活発なライフスタイルを実践しよう。
・成人は週に150分以上の適度な運動か、75分以上の強い運動、もしくはそれと同等の組み合わせで、週を通じまんべんなく行おう。
・10代以下は適度〜強い運動を毎日1時間、また週に3日以上は強い運動を行おう。
・座ったり寝転がったりでのメディア視聴は時間を決めよう。
・普段より強度の強い活動は、内容を問わず健康効果がある。
3植物性食品を中心に健康的な食生活を
・健康的な体重を維持する量と内容の食品や飲料を選ぼう。
・加工肉や赤肉の摂取量を制限しよう。
・毎日2.5皿以上の野菜や果物を摂取しよう。
・精白品でなく全粒の穀物製品を選ぼう。
4飲酒はほどほどに
・女性は1杯、男性は2杯が一日の目安。
また報告書ではたばこを例に、国家、州あるいは自治体レベルで健康づくりのために方針を打ち出し、取り組むことが効果的かつ重要であることを指摘し、次のように言及する。
・健康的な食品を地域や職域、学校などで入手しやすい環境を整える一方、特に若年者のために、栄養的価値の低い食品の広告に触れる機会を減らすべきである。
・活発な身体活動に、安全で楽しく、取り組みやすい環境を、学校や職場が整え、地域社会は交通手段やリクレーションを提供するべきである。
このほか、個々のがん別に食事や運動に関するエビデンスを提示しているほか、コーヒーからにんにく、放射線照射食品にいたるまで、がんと食事・運動についてのよくある疑問にも答える内容となっている。
出典は『がん臨床医雑誌』
内容的にはがんだけでなく、健康な生活をする上の基本的なガイドラインに見えます。